eastein 013
イースタインというピアノの修理依頼。
昭和42年製のピアノです。関西ではあまりなじみのないピアノですが、関東ではファンも多く、オーバーホールをして生き残っていくといいのですが、だんだんと数も減り、今や幻のピアノ的な存在。
たまたまあるコミュニティーセンターでコンサート等に使われていましたが、状態が悪く、調律師もお手上げということで、我が工房に入ってきました。
イースタイン 020
Eastein TOKYO PIANO KOGYOのマーク。
見たところ響板割れはありませんが、ざっと調律してみると、チューニングピンがだいぶ緩い。これはひょっとしてピン板割れか。とにかく弦をはずして、鉄骨フレームをおろし、仔細に調べる必要が。
イースタイン 084
弦もすべてはずし、チューニングピンもすべて取り去り、ここまでは順調でしたが、フレームボルトが全く動きません。熱で温めたり、特別に作ったドライバーでアタックしたりいろいろ悪戦苦闘しましたが、結局ネジの頭を飛ばし、フレームを強制的にはずすことに。
イースタイン 094
他にも数か所途中でネジが切れたり。相当錆で腐っています。
長さが100㎜ほどもあるばかでかいネジなので、これを取り出すのがまた一苦労。
そんなこんなで一日が過ぎていきます。