2012年03月

U3Hの弦総張替

張弦 001
芯線のレスロー弦(ドイツ製)も張り終え、昨日頼んでおいた巻線が届いたので今日は低音部の巻線を張っています。このピアノは最近買い取ったピアノで、ヤマハのU3H。30年以上経過しているので弦も伸び切り錆も出ていましたのでこの際全弦交換となりました。
この前調律にお伺いしたお家も同じU3H。状態はもう少し悪く、巻線部分のほとんどがボン線状態。奥行のない詰まったボンという音なのでこのように言います。同時に巻線業者に注文をしておいたのでこれも昨日届きました。今週お伺いして低音部分を交換してきます。

響板割れ

U3H響板割れ 001
弦を張る前に鉄骨フレーム・駒・駒圧・響板等をチェック。
U3H響板割れ 002
一か所、響板にひびが入っていました。
雑音の原因になります。場所にもよりますが、ここの割れは弦を張る前のこの時しか直せません。
U3H響板割れ 003
専用の工具でV字形に割れが走っているところを削っていきます。
U3H響板割れ 004
響板に使われている同じスプルース材の楔型をしたので埋めます。
U3H響板割れ 006
接着剤をつけて少し叩き込んでしっかりと埋めます。
U3H響板割れ 007
完全に乾いてからノミできれいに面にして、あとは響板用のニスを塗って終了です。
右下のは工場出荷の際に埋め木をしたんでしょうね。

U3Hの弦張り

U3H弦張り 001
先日買い取ったヤマハU3H。あまり使用されていなかったので、フェルト・クロス関係はあまり消耗していないのですが、弦は30年以上引っ張られ続けているので、当然伸びがありません。この際全弦交換します。
U3H弦張り 002
巻線(低音部分)は芯線の上に銅線が巻いてあり、それも段々と低音に行くにしたがい太くなっていきます。メーカーや器種によって寸法が違うので、全く同じサイズ・太さで専門の業者さんに巻いてもらいます。
U3H弦張り 003
古いチューニングピンも取り去り、今度は新しいシルバーメッキのピンを使います。これにドイツ製のレスロー弦を張っていきます。音質向上間違いなしです。

巻線の断弦

巻線の断弦 007
ライブ等もされている喫茶店が近くにあり、ある先生の紹介で調律に伺いました。
実は4年ほど前に私が調律していて、そのご他の誰かが調律しているとばかり思っていましたが、そのままでした。
音は相当狂っていましたが、加えて低音部分の弦が切れていました。巻線より上の部分がおよそ20センチほどありません。
巻線の断弦 008

巻線の断弦 009
とりあえず6センチほど銅の巻線を取って輪っかを作ります。
巻線の断弦 011
同じ太さの弦を繋いでこれで応急処置をします。
と、作ってみたはいいのですが、やはりこのつないだ部分が節になって変な「うなり」が出るのが心配。
結局工房にあるヤマハのピアノの弦を近々張り替える予定があり、そこから太さ・長さがほぼ同じ弦を選んで
それで修理に伺いました。ばっちりでした。

グランドピアノのダンパーフェルト張り替え

法事 008
今日はグランドピアノのダンパーフェルトをつける作業です。
ダンパーフェルトの形状も4種類あり、それぞれ形、大きさが異なります。これは低音の1本弦のダンパー。低音の大きな強い振動をしっかりと止めます。
法事 007
グランド本体のほうはすでに新しく弦も張ってあるので、明日にでも取付・調整の予定。
ただこのダンパー取付調整が結構大変な作業。前回のグランドでは丸二日かかりました。
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