Sさんのピアノの修理 001
シュベスターというピアノの修理。実は何年か前から調律にお伺いしているのですが、毎回鍵盤や
ハンマーが戻ってこないところがいくつかあり、そのたびに修理をしてきましたが、ついに限界。
アクションと鍵盤棚を持ち帰り修理となりました。ただ12月に2人の娘さんの発表会を控えているとのことで、修理も手早くする必要があり、今日は1日かかりっきりでの修理となりました。
Sさんのピアノの修理 002

とにかく鍵盤の下のピンがほとんどサビています。すべて新しいピンに打ちかえます。
Sさんのピアノの修理 007
サビも手伝って、そう簡単には抜けてくれません。乱暴にすると穴も広がってしまうので慎重に。
Sさんのピアノの修理 009
手前のフロントピンと真ん中のバランスピンを新しくかえました。ピカピカです。
Sさんのピアノの修理 004

もう一つはハンマーの根元にあるバットフレンジという関節部分が湿気とサビで動きが悪く、今までは現場で部分部分直していましたが、この際、全部徹底的に修理します。
Sさんのピアノの修理 005

おまけにウイッペンという部品も関節部分のフレンジがスティック気味で、動きが固く、ここも同時にセンターピンを新しいのに交換し、滑らかな動きにします。接着はがれをおこしているのもありました。
Sさんのピアノの修理 010

次に気になるのがハンマー。同じところを叩いているので、平らに変形してきています。これでは音もぺちゃっとした感じで、きれいな音が出ません。
Sさんのピアノの修理 011
ファイリングといって、ペーパーできれいに整形し、先端をすこし卵型にしてクリアな音がでるようにします。
まだまだ作業は続きますが、なんとか明後日には取付に行けそうです。