2016年01月
今日(19日)はいつもお世話になっているT先生の調律に行ってきました。
ヤマハのG2Eと、これもヤマハのU1H。こちらのほうはご結婚された時に再生したのをご購入していただきました。いつもグラントピアノの調律を先にしてそのあとアップライトという順番にしていますが、グランドとアップの違いをすごく感じます。まず音が違うのは当然ですが弾いた時の鍵盤のわずかな抵抗感というのがアップには無くてグランドには指先にわずかですが鍵盤の存在感みたいなものがあるように思います。
技術的にはその存在感みたいな抵抗の度合を大きくしたり小さくしたり鍵盤の反応(リアクション)を調整することが可能で、むしろその辺がピアノ技術の醍醐味でもあるわけです。ただこれがむずかしい。
ピアノのメーカー、器種、使われ方、弾く人の個性、希望等々。1台1台違うわけです。その辺を的確に把握し希望をかなえてあげられる技術力というのは、やはりすごいわけで、毎日の絶え間ない訓練と勉強がいつまでも必要ですね。
今日は1日工房で作業。OさんのヤマハU3Hのオーバーホールの、ハンマーの穴あけをしました。
ハンマーはドイツのアベル社。あたたかい音がします。穴をあける角度も場所によって違うので精密に角度を測り均一に開けていきます。
低音部は角度が一定なので楽です。
ハンマーに取り付けるシャンクという木の棒。このままでは太くて入らないので専用の工具で少し細くします。我々のあいだでは「殺す」と言います。
5.6㎜の穴に「ころし」たシャンク棒にニカワをつけて入れるわけです。
わずかにあそびがあるくらいのところにニカワを付けると木が膨張しきつく締め付けるように接着されるわけで、長年使ってもびくともしないようになります。
今回、アメリカ製の優秀な接着剤も仕入れましたが、やはり今まで通り使い慣れたニカワにしようと思います。明日から続きです。
いつもお世話になっているM先生の調律に行ってきました。カワイのグランドとヤマハのアップライト。ここはご自宅のレッスン室。詳しくはお見せできませんが、壁やボードに手作りのカード等が貼ってあって、いろいろ工夫されています。子供さんにも人気のある熱心な先生です。
調律をしているときに家から連絡があり、去年修理をさせていただいたUさんのご実家のピアノもできたら修理したいとのこと。一度見てもらいたいということなので、このあと大阪の茨木市に飛びました。ヤマハの明るいマホガニーのピアノ。昭和39年に買われたそうです。
音はもちろん相当狂っていましたが、結構状態がよく、きっちり直せば楽々と再生してくれそうなので、来週工房に持ち帰り2か月ほどかけていいピアノに再生。
楽しみがまた一つ増えました。
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