2016年10月

500㌔激走 那智勝浦のグランドピアノ

那智勝浦 004
今日は朝早くから和歌山県の那智勝浦へ行って来ました。
千葉の同業者からの依頼で、どうしても見て欲しいとのこと。
ディアパソンのグランドですが、タッチを軽くしてほしい、または反応を素早い感じにして欲しい。音をもうすこしまろやかにして欲しい。とのこと。実はいろいろな経緯があるのですが、その辺は省略します。ピアノを使っておられるHさんの悲鳴が聞こえてきそうで、数日前から気になって仕方なく、早く行って調整をいろいろしてみないとと思っても、なんせここから250㌔ほど離れたところ。すぐに行けますとは言えない距離。

朝6時に家をスタートして、高速を飛ばし4時間少しでようやく到着。首を長くして待っていただいたHさんの案内でピアノとご対面。
弾いてみて、タッチはそこそこ軽いのですが、何かが物足りない感じ。音はうすっぺらい、少し鼻にかかったような音。これは徹底して調整をしないと、と早速作業に取り掛かりました。

やったことは主にアクションや鍵盤がスムーズに動くように整調と部品の潤滑と磨き。ピアノのアクションは精密なからくりのような構造で、すべての動きが密接に関連しあっていますので、各部品が抵抗なくスムーズに動くことが最低限必要です。ただ根気のいる作業なので、各パーツをばらしてするのは時間もかかり大変です。
どうやらこのピアノも10年近く、音を合わせる調律だけで済まされ、大事な調整はほとんどされていなかったようです。
整音まで含めると朝10時から夕方の5時頃までかかりました。Hさんには満足していただいたようですが、本当はまだまだこんなもんではありません。毎年の調律の時にすこしづつでも細かい調整をして、3~4年すると、やっと思ったような音、タッチに仕上がる、といったある程度時間がかかる性格のものでもあります。

ヤマハUX1の納品

ヤマハUX1納品 003
今日はネットでご注文いただいたTさん宅へ、ヤマハのUX1を納品してきました。

初めはいろいろピアノの相談があり、その後工房に家族でピアノを見に来られました。分解中のピアノやいろいろな部品、ピアノの中身や違いを丁寧にみておられました。工房に来ていただくと、今まで知らなかったピアノという楽器をすごく勉強できると思います。丁度状態のいいヤマハのUX1があり、音も気にいっていただき後日注文をいただきました。3週間ほどかけて部品を新しくしたり、調整を繰り返しました。本当にいい感じに仕上がり、音もまろやかな気持ちのいい音になりました。

最近中古ピアノの価格がどんどん上がっています。いろいろな憶測が流れていますが、中国のバイヤーの爆買いという噂も。国内のピアノ買取業者も乱暴なやりかたで買い取りを強化しています。海外で売ると何も直さなくても高く売れるそうです。知らない相手に満足な状態でないピアノを売りつけるやりかたは、一種の犯罪です。そのうちしっぺ返しにあうと思います。

徹底して修理し、楽器として再生させ、また次の子どもに受け継いでいく、ピアノにはそれに耐えられるだけの頑丈さがあります。嬉しそうな表情でUX1を弾いてくれたTさんの子どもさんを見ているとふとそんなことを思いました。

今日は大阪

今日は大阪 001
2日間の発表会を無事終え、今日は一日大阪出張です。
1軒目は、今年初めに工房までピアノを見に来られ、1月に納品したカワイのピアノ。少し古いので
一応気になるところは出来るだけ新品の部品に交換したピアノ。子供さんも良く弾かれるので相当狂っているかなと思っていたのですが、そう大きくは狂っていなく、むしろいい感じに音が出ていました。昔の標準的なピアノですが、今の高額器種のピアノより安定感があって、これからまだまだ良くなる予感が。やはり作りがしっかりとしているピアノはいいですね。
2軒目は調律師から「もうこのピアノ、駄目ですよ」と言われ買い替えをすすめられていたお客さん。3月に状態を見させてもらいに伺い、調律と調整があまり出来ていなかったので、少し時間をかけて直しました。
今回2回目の調律ですが、だいぶ音も落ち着いていて、調律をし終わってから、丁度学校から帰ってきた小3の娘さんに可愛い曲を2曲も弾いてもらいました。いい音がしてました。このピアノもまだまだいい感じになっていくと思います。音質のバラツキや音の止まりの悪い所を調整して、また来年楽しみに来ます。
画像は阪神高速。たまたま事故の影響で渋滞していたので、車から1枚撮りました。

ピアノ発表会はじまる

発表会 003
今年も30名近くの先生の参加を得て15(土)16(日)と、栗東市の音楽ホール「さきら」で発表会を開催。
今日はその初日で、午前・午後・夕方の3部を無事終える事ができました。イタリアの名器ファツオリの響きも
大ホールを使ったことで、素晴らしく伸びのある音をだしてくれていました。
明日も3部制でたくさんの演奏があります。どの参加者もこの日のために一生懸命練習を重ねてきたわけで、運営する方としても、みんながリラックスして普段通りの演奏ができるように、気が抜けない1日になります。

発表会の看板つくり

案内看板作り 004
今年も発表会が近づいてきました。15(土)16(日)で午前・午後・夕方の各3部制で行います。
約30名の先生が参加され、生徒総数は220人ほど。今年で13回目となります。
いつもは中ホールを使っての発表会ですが、くじ運悪く連続した休日が取れませんでした。止むを得ず倍の大きさの大ホールでの開催となりました。
先生達から、舞台裏への行き順の問い合わせが多く、ホールにも何枚かの案内看板もあるのですが生徒さんに出来るだけ分かりやすくするために、10個ほど看板を作りました。これに→を貼って迷わずに舞台裏にいけるようにしますので、みなさんご安心を。
案内看板作り 006
工房の裏で作業をしていたら、夕焼けがきれいだったので撮りました。
左の山は比叡山です。写真には写っていませんが、右の方に比良連峰がきれいに見えます。
冬になると雪の積もった山々が間近に見えて絶景です。
工房の場所として選んだわけは雄大な景色が見えるということも大きな理由の一つです。
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