2017年02月
昨日、オーバーホールがすんだカワイKG2Dの納品が無事完了。なぜかカメラを持ちながら行ったり来たり
先生と話しをしたりで、結局写真を撮ったのはこの1枚だけ。
このピアノは、先生から相談を受け、大きさ的にはあまり大きくないほうがいいとのことで、いろいろ手を尽くしてさがしました。ちょうどいい状態のKG2Dが見つかり、弦をドイツのレスロー弦、低音の巻き線は同じドイツのデーゲン社製。ハンマーはこれもドイツのアベル社製を選択。あまり華やかすぎず、しっとりとしていてその実、力強い音、というのを目指してオーバーホールしました。
弾き手の好みや希望に対応してカスタマイズ出来るのがオーバーホールの良さでありたのしみでもあります。
これからこのレッスン室でどんどん変化していくでしょうし、希望の音、タッチが出せるように今後何回も調整をしていきます。
修理でお預かりしているアポロピアノのハンマー、弦の跡が深く溝のようになっています。
よく使っておられます。値打ちですね。
ハンマーの頂点が平らになっています。弦に接触する部分は、ほんの数ミリでないと音が濁ってしまいます。
このハンマーの場合10ミリ以上はあります。
少し根気強くペーパーで形を整えていきます。この作業は「ハンマーのファイリング」と言います。
これで音もクリアーになり弾きやすくなります。
ただ、このハンマーの場合、だいぶとフェルトを削ったのでタッチのバランスを修正する必要があります。
ハンマーが1グラム軽くなると鍵盤の重さが5グラム軽くなります。大きくファイリングした場合などは
タッチの変化も必ずチェックする必要があります。
最後に鍵盤の重さの調整をしてバランスのいいピアノに仕上げます。
Oさん、もう少しお待ちください。
新しいパソコンが届いても、いろんな設定をしたりで随分時間がかかりました。
ようやくブログも再開できるようになりました。たくさんの仕事を同時進行しているのですが、この画像はカワイのKG5Cのハンマーをドイツ製のアベルハンマーに付け替えているところです。各セクションの端だけ残し古いハンマーを取り外しました。
ハンマーの角度は場所によって異なるため、もともとのハンマーの角度を測っておいて、その角度で新しく穴をあけていきます。
低音部、中音部、高音部と全部で88個のハンマーに穴開けをし、このあと膠(にかわ)で接着していきます。
もちろんこの新しいハンマーは第一整音といって、ハンマーの脇に針を刺して少しほぐしてあります。
アベルのハンマーはそう固くないので針刺しも少なめにしました。あとは音をだしながらの整音作業になります。
ヤマハのG2Bも同時進行でハンマーの植え付けをしています。
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