2017年04月

石川隆巳の直筆サイン入りピアノ

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昭和40年製のアポロピアノ。実は4年程前に私が再生修理したピアノです。今日調律に行ってきました。
当時はボロボロの状態で、外装も汚れで完全につや消し状態。ただ、音を出してみると狂ってはいるのですがしっかりとした芯のある響き。直感的に直ると思い、工房に入れて修理をしました。
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普通アップライトの場合、響板にデカールを貼ることはしません。まず誰の目にもとまらないからです。
グランドピアノの場合は大屋根を開けて弾いたりする機会が多いので、響板がよく見えデカールも目に飛び込んできます。目に見えないところまで気を配るというか、何か心意気のようなものを感じます。
 
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鍵盤の最低音の木部に創業者の「石川隆巳」の直筆のサインも。出荷の際特にできの良いピアノに自分でサインを入れたといわれ、このピアノもその中の貴重な1台。
今年で4年目の調律でしたが、まだまだ長く使える状態でした。

ハンマーのファイリング

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弦をたたいて音を出す重要なパーツ ハンマー。
いつも同じ弦を打っているので、徐々に溝がついてきます。
まだこのハンマーはましな部類で、もっと先端がそぎ落とされているような、酷使されたのもあります。
中音部のハンマーなので弦も少し斜めに張られているため、弦の痕も斜めになっています。
この段階で、ハンマーはいろんな情報を与えてくれます。弦溝の長さが不均一だったり、3本の溝が2本になっていたり、弦錆びが移って茶色くなっていたり。
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ファイリングというのはペーパーでハンマーの形状を元のきれいな形にする作業で、ハンマーについた諸々の問題点を無くす作業でもあります。
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ただしすべてのハンマーを均一に、きれいな形にするには相当な経験がいります。
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弦溝もなくなり先端の数ミリが弦に接触する形になっています。
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洋梨型や卵型等々、いろんな形がありますが、私の好みというかいつも目指しているのは卵型です。
先端がとがりすぎず、横腹もしっかりとしているので、弱い音から強い音まで理想的に対応できる形です。
角もしっかりときれいに残すのもコツです。
普通の使い方ならこれでまた10年はゆっくり使えます。ファイリングもきれいにすると3回くらいはOKですので、ハンマーの寿命も結構長いですね。

現役時代に購入していただいたピアノの修理

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5日程前に入荷したカワイのUS7X 高級ピアノです。実は東京の新宿にお住まいのHさんという方から問い合わせがあり、実家(滋賀)にあるピアノを修理・クリーニングして東京にもってきたいとのこと。よく聞いてみると私がカワイに勤めていた平成6年に納品させていただいたピアノでそこの娘さん。よく覚えていますよ。3歳の娘(Hさんのこと)の音楽環境作りにピアノ教室に自宅を提供したいとの申し出をいただき、私と社員3人ほどで周辺をチラシを持って生徒募集を何回もしたのですが、全く集まらず。気の毒に思われたのか奥さんとおばあさんと近所のおばあさんが「私たちが習います」
酒屋さんをされていて、結局行った先々で地道に宣伝をされた結果徐々に生徒も集まり多いときには40人を超える教室になっていました。地域で信用のある実直な酒屋さんだったからこそ多くの方が集まったんだと思います。
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教室をやめられてからもピアノのメンテはしっかりとされていたようで、きれいなピアノでした。ただどうしても湿気の影響がいろんなことろに出ていて、この際徹底的に直してみようと、まずはピアノを「馬」にのせて寝かしたところです。この状態で底板をはずし、ペダルを取って足回りもきれいに直していきます。アクション・鍵盤等これから本格的な修理がはじまります。Hさんには修理の経過をデジカメで細かく撮っていますので、また後日送ろうと思います。

哲学の道の桜

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今日は一日中工房での作業のつもりでしたが、昼から妻に引っ張り出されて京都の哲学の道の桜を
見に出かけることに。一部散り始めた桜もありましたがほとんどが満開状態。堪能することができました。
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それにしても観光客の7割ほどが外国人。スマホでシャッターをきりまくっていました。
そういう私もどこかの国からの人に思われているかも。
いい息抜きの一日になりました。

治具作り

DSCN5262いつも修理しながらいろいろ工夫をするのですが、今回の鹿革を貼る作業も接着が結構大変で、写真のような治具を作りました。接着剤をつけてしばらくはじっと手で持っていなくてはならないので、この治具のおかげで作業はすいすいと進みます。
矢印の方向に丸い部品を回すだけでしっかりと圧着されます。2カ所同時に接着できます。同じのを4つ作ってありますので、ほとんど途切れなく次々と作業ができます。
他にもいろいろな治具があり、中には治具作りに1日かかったのもあります。修理をしているのか、治具を作っているのかわからない時もあります。ただ便利で使いやすい治具を作っておくと、作業もはかどりますし逆に楽しく思えるようになります。
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