昭和40年製のアポロピアノ。実は4年程前に私が再生修理したピアノです。今日調律に行ってきました。
当時はボロボロの状態で、外装も汚れで完全につや消し状態。ただ、音を出してみると狂ってはいるのですがしっかりとした芯のある響き。直感的に直ると思い、工房に入れて修理をしました。
普通アップライトの場合、響板にデカールを貼ることはしません。まず誰の目にもとまらないからです。
グランドピアノの場合は大屋根を開けて弾いたりする機会が多いので、響板がよく見えデカールも目に飛び込んできます。目に見えないところまで気を配るというか、何か心意気のようなものを感じます。
鍵盤の最低音の木部に創業者の「石川隆巳」の直筆のサインも。出荷の際特にできの良いピアノに自分でサインを入れたといわれ、このピアノもその中の貴重な1台。
今年で4年目の調律でしたが、まだまだ長く使える状態でした。