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昨日はウエブからのご依頼で、調律に行って来ました。可愛いウサちゃん(つぶちゃんという名前)が出迎えてくれました。
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ディアパソンというピアノで作りのしっかりしたピアノです。
音を出してみるとだいぶ狂っていました。思わず調律カードを見るとH28年8月の調律。あまり大きな狂いなので足もとも確認。床暖房が入っているとこの時期普通よりも狂いが大きくなるからですが、そうでもないみたい。アクションをみると相当なほこり。ディアパソンでもカワイが作り出した時代から革(鹿革)を使うところを人工皮革に変更しているので経年劣化で画像ようなモヤモヤの状態になります。この状態になるのに10年や15年はかかりますが、画像は一番高音のところ。あまり使わないところでもこの状態になるには技術者が20年は手入れをしていなかったと思います。
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さらに鍵盤のブッシングクロスという赤いクロス、ここも虫(ヒメマルカツオブシムシ)がだいぶ食べていました。もちろん鍵盤の下もほこりだらけ。掃除機をお借りしてまず掃除からスタートです。
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調律をしていて何か変だなと、鍵盤の深さを測ってみると、なんと普通は10ミリほどの鍵盤の沈み込みの深さが8.5ミリしかありません。原因は鍵盤の高さが1.5ミリほど低かったためです。指で押し上げている位置が正しい鍵盤の高さ。
実は鍵盤が1ミリ動くと弦を打つハンマーは約5ミリ動きます。鍵盤の高さや深さはすごく重要なことなのです。これではアクションの動きも音の出方も正常ではありません。時間をいただいて正しい状態に調整し直しました。
お聞きしたら3年前に京都のあるピアノやさんから購入したとのこと。その後2回そこから調律にも来てもらっているというお話でした。京都のピアノやさん、だめですよ、こんなことでは。
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調律と調整が終わって弟くんがさっそく練習をしている曲を弾いてくれました。音もタッチもよみがえってこれからもどんどん上手になってください。